腎臓と不老不死

東洋医学では腎臓ではなく「腎」という言葉で、腎臓を含めた広い働きを示します。

腎の働きとしては、泌尿器、生殖器、足腰の動きなどに関係するとしています。

生殖器に関係するということは、「命」という現象に関係することであり、東洋医学では命というものを「父母から受け継いだ何か」と考えています。それを専門的には「先天の精」とか、「腎精」と呼んでいます。

背中の腎臓の高さのツボに「腎兪(じんゆ)」というツボがあります。その高さの背骨のところには「命門(めいもん)」という名のツボがあります。

つまり、左右の腎臓の間に命の門があると考えているのです。

両腎の間に命である先天の精が保存されているとし、腎臓は「封蔵」作用を持つとしています。封とは大切なものを穴を掘って埋めて封印することであり、腎臓の間の奥深くに先天の精=腎精=命が生まれたときから保存されているというイメージです。

先天の精が生きていく中で少しずつ失われてゆき、枯渇したときに「死」を迎えるのです。

東洋医学における不老長生はこの腎精=先天の精をいかに減らさないようにするか、もしくはどのように増やすかということが問題となります。

通常は先天の精は増やせないと考えられています(増やせるなら不老不死になります)。

しかし、特殊な技術によって先天の精が増やせるという考えもあり、それが、仙術や仙道と呼ばれるものです。

現代の気功のルーツの一つとして仙道や仙術がありますので、気功によって不老不死とまではいかなくても、不老=アンチエイジングと長生(ちょうせい)については可能かもしれません。

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